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(画像=相続サポートセンター)

相続税の納税は、現金一括納付が基本です。

では実際に、相続税を計算して相続税を支払わなければいけないことが判明した場合、相続税はどのように納めることになるのでしょうか?

相続税の支払期限はいつまでなのか?それを過ぎるとどうなるのか?

相続税の納付はどこで?どんな手段で納付するのか?

これら相続税の納税方法について分かりやすく解説をしていきます。

1. 相続税は、納付期限までに相続人全員で納付しましょう

相続税の納付期限は、申告の期限と同じで相続が開始したことを知った日から10ヶ月以内に納付しなければいけません。ただし、期限の最終日が土日祝日である場合は、次の平日まで納付期限が延長されます。

納付期限を一日でも過ぎてしまうと、ペナルティとして相続税額の5%の無申告加算税を支払わなければなりません。税務調査が来るまで放置していると20%、脱税が発覚すれば40%と悪質さによってペナルティは大きくなります。

さらに納付期限から遅れた日数分だけ延滞利息として年利14.6%もの延滞税がかかることになりますので、早期に納付を済ませましょう。

意図的に相続税を納めなかったり悪質な場合は、罰金だけでなく刑事罰の対象にもなります。

また、相続税の納税は相続人一人ひとりが自分のお金から税金を負担するのが基本ですが、「連帯納付義務」と言って、一人でもきちんと払わない人がいれば、他の相続人が納付することになります。

相続税申告は相続人全員で一緒に作成する複雑な作業であるため、専門家である税理士に依頼し、その申告と一緒に相続人全員でタイミングをあわせて納付するのがよいでしょう。

2. 相続税を納付する場所

相続税は、原則としてあらゆる金融機関で納付手続きを取ることが出来ますし、相続税の申告書を提出することで、税務署でも納付手続きを取ることが出来ます。

さらに、コンビニからでも納付が可能になりましたが、事前に税務署にバーコード付の納付書をもらう必要があり、かつ30万円以下の納税に限定されています。

高額の納税は、金融機関窓口にて通帳や銀行印を持参することになると思いますが、窓口は15時で閉まるところも多いため、期限ぎりぎりの納税には十分に気をつけましょう。

3. 相続税の納付手段

3-1. 現金以外の納付手段

相続税の納付方法として、一般的であるのは現金による納付です。

ご自身で相続に発生した税額を計算の上、所定の納付書に必要事項を記載の上、お近くの金融機関で手続きをすることが出来ます。

また、ご自身で手続きをするのが困難で、税理士に依頼された場合には納付書も税理士が作成することになります。

最近では、現金による納付の他に、クレジットカードによる納付手続きもよく行われるようになってきています。

平成29年よりクレジットカードによる納付手続きが可能となり、わざわざ金融機関にまで出向かなくとも、ご自宅よりインターネットを通じて納付をすることができるようになっています。

ただし、この場合にはクレジットカード払いに伴う手数料を負担しなければいけませんので注意が必要です。

3-2. 一括納付が無理なら「延納」も

負担する相続税額が10万円を超過する場合に、一括して支払うことが難しい場合には、延納という方法により、支払いを分割して長期間で納付することが考えられます。

延納を利用する場合には、事前に税務署に相談をすることになりますので覚えておきましょう。

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上記の条件を満たすと、期限までに延納申請書を提出することで相続税の延納が認められることがあります。ただし、10年以内であれば、以下で説明する「物納」に変更することが出来ます。

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3-3. お金ではなく物で納める「物納」

延納制度を使ってもお金で納税することが難しい場合は、相続した財産(不動産など)を現物のまま相続税の支払いにあてる「物納」という制度があります。ただし、厳しい条件がありますので、なんでもかんでも現物で納められるわけではありません。

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上記の条件を満たすと、期限までに物納申請書を提出することで相続税の物納が認められることがあります。

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4. まとめ

相続の手続きをする中で、意識しておくべきことは「相続税の納付期限がいつであるか」ということです。

相続税の支払いを遅延すると、一定のペナルティを追加で支払うことになりますので注意しなければいけません。

また、相続税の支払い方法は、現在では多くの選択肢がありますので、ご自身に合った方法を検討し、場合によっては税理士に相談することで、円滑に納税手続きを完了するようにしましょう。
(提供:相続サポートセンター