少子高齢社会に突入した昨今、相続は多くの方にとって身近な話題となっています。しかし実際の相続現場を見てみると、親族や関係者同士でトラブルが生じているケースが多々あります。
一度相続トラブルが発生してしまうと、相続を円滑にできない可能性が高くなるため、しっかりと対策を講じる必要があります。そこで今回の記事では、よくある相続トラブルの事例を基に、相続割合を決めるための考え方を探ってみたいと思います。
目次
トラブルの多い相続問題
「相続トラブル」という言葉をよく聞きますが、実際のところ本当に相続では頻繁にトラブルが生じているのでしょうか?
家庭裁判所が平成30年度に受け付けた遺産分割の事件数を見ると、合計で1万3,040件に上ります。一年間で1万件を超える相続トラブルが生じていると考えると、相続の場面では頻繁にトラブルが生じていると判断できるでしょう。
平成20年度の遺産分割の事件数が1万197件であったことを踏まえると、この10年で大きく相続トラブルの件数が増加したことも見て取れます。今後も少子高齢化の影響で、ますます相続トラブルは身近なものになると考えられるでしょう。
参考:遺産分割事件数―終局区分別―家庭裁判所別 平成30年度