コンサルタント
(画像=Irina Braga/Shutterstock.com)

あなたは他の人からどんな印象を持たれているか知っていますか? 成功しているビジネスパーソンは、相手に自分をどう印象付けるかを、戦略的にコントロールしています。その鍵となるのがファッション。なかでも男性のネクタイは、色や素材の違いによって異なったイメージを相手に与えることができる最強のアイテムです。

どんな選び方をすればそれが可能になるのでしょうか? 印象戦略コンサルタントの乳原佳代さんにうかがった、あなたをプラスに印象づけて成功に導く戦略とは?

乳原佳代
乳原佳代(うはら かよ)
印象戦略コンサルタント。有限会社キャステージC E O。
大阪府出身。航空会社退職後、英国ロンドンシティーリットでコミュニケーションを学ぶ。帰国後、印象戦略コンサルティング会社キャステージを起業。危機管理の観点から、行政や大手企業で演説トレーニングや服装戦略を手掛ける。日本政策学校講師。上智大学グリーフケア研究所認定臨床傾聴師。麹町中学校「制服等検討委員会」スーパーバイザー。ラジオ日本『ラジオ時事対談』レギュラー。

ビジネスパーソンにとって、スーツやネクタイは単なるファッションではありません。自分という人間を相手に理解してもらうための重要なコミュニケーションの道具なのです。この選択一つで、あなたの好感度を一気にあげてビジネスを成功させることもできますし、逆に悪い印象を与えて失敗してしまうこともあると言われます。

ではどのように選択すれば、相手に自分が望む印象を与えることができるのでしょうか。数多くの経営者や政治家に戦略的なアドバイスをしてきた、印象戦略コンサルタントの乳原佳代さんにポイントをうかがいました。

シャツの襟、ジャストフィットしていますか?

「ビジネスパーソンの服装は、ファッションではなく、自分でコントロールするリスクマネジメントだと考えなくてはいけません。ビジネスでの成功の第一歩は、朝、服を選ぶときに、その日、どこで誰と会うかを考えることから始まります。自分は誰と同行するのか。相手はどういう人か。自分はどういう立場で会うのか。それによって、選択するアイテムは変わってきます」(乳原佳代さん)

最初に気を配る必要があるのは、ネクタイ、シャツの襟、背広の襟が作る三角形のエリア。

「商談ではずっと相手の目を見つめているわけにもいきません。対面したとき、どうしても目がいってしまい、視覚的な印象が強く残ってしまうのがこのエリアです。清潔感は当然ですが、肝心なのはシャツの襟のサイズ。これが首にぴったり合っていない方は、そういう細かいところにまで気が回らない、仕事でもルーズな人だ、という悪い印象を持たれてしまうリスクがあります」。

たとえ本人がそうでなくても、印象とは相手が感じた情報をどう受け止めたかで決まるもの。気を抜いていると、間違った印象が伝わってしまうこともあるのです。

ビジネスで結果を出す人が、青いネクタイを選ぶ理由

「商談では、目の前にいる相手に、自分を戦略的にどう印象づけるかが勝負。交渉では何よりも信頼感を持たれることが大事ですし、経営者としての威厳や誠実さも感じさせたい。そこで重要になるのが、ネクタイです」

ポイントとなるのは、その結び方です。

「一説には結び方は85通りあるそうですが、ビジネスシーンで威厳を出すのに最強なのは幅広めのネクタイで、シャツの襟元ぴったりに、美しい逆三角形の大きな結び目を作ること。きちんとした印象を与え、信頼感も高めます。ディンプルを作り立体的に結ぶことで、胸板を厚く、姿勢良く、堂々と見せることができます。逆に結び目が歪んでいると、まともにネクタイも結べない管理能力のない人、と勝手に思われたり、相手に舐めてかかられる可能性もあるので気をつけてください」

色の選択も、戦略的に考えれば決まってきます。

「商談や交渉時の基本は青。色彩心理学では、青は見た人を鎮静化させる効果があり、誠実な印象を与えます。アメリカのオバマ元大統領も、首脳会談などでは青のネクタイをよく選んでいました。対決を避けて平和に話し合おうという姿勢を、そこで表わしていたのです。ただし、青と言っても水色や明るいブルーは軽い印象を与えてしまいます。ディープな青やネイビーがお勧めです。人前でのプレゼンテーションや、自分をエネルギッシュに見せたいときは赤。トランプ大統領も、自分を強く見せたいときは真っ赤なネクタイでよく登場しています」

柄で選ぶなら、まず細かいドットか小紋

色だけでなく、質感や柄にも意味があります。

「ネクタイは光沢が強いほど、また無地になるほど格が上になります。講演など人前に立つときは光沢ある無地が威厳さをより印象付けてふさわしいのですが、商談ではきらびやかすぎて不向き。細かいドット(水玉)や小紋、ジャガード織などを選べば、相手との距離感を近づけ、誠実で信頼できる人、という印象を強めてくれます」

動物柄や、キャラクターがついたネクタイをしている人も、たまに見受けられますが、これはいどんな印象を与えるのでしょうか?

「その動物やキャラクターが大好きだ、とあえて印象付けたり、それがビジネスに直接関連があるなら別ですが、相手に好みやプライベートを詮索されかねない情報を無防備に与える必要はなく、避けたほうがいいでしょう。また、見ただけでどこのものかはっきりわかるようなブランド品も、相手によっては派手好き、お金があることを自慢している、というマイナスの印象を与えてしまう危険があるので、大事な商談では使わない方が無難です」

ビジネスの現場では相手に少しでも違和感を持たれたらアウト。プラスの印象を獲得して結果を出すためにも、色と柄の基本を守りつつ、まずは青いネクタイを一本選ぶところから始めて見てはいかがでしょうか。

文・藤井真也

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