中小企業応援サイト掲載企業同士を結び付け、地域活性化につなげる取り組み「DX研究会」が香川県で始まる

2024年4月17日、香川県高松市内のJRホテルクレメント高松内の催事場で「2024年第1回DX研究会with RICOH JAPAN(以下、DX研究会)」が開催された。

これまで「中小企業応援サイト」に掲載された企業の中から、香川県内に事業所のある12社(アーチ株式会社、開成工業株式会社、有限会社Coaマネジメント、有限会社コムス、株式会社雑賀工務店、株式会社四国ロジテック、株式会社セキヤ、株式会社ナイガイ、有限会社なでしこ垂水、株式会社FUJIDAN、みどり合同税理士法人グループ、株式会社村岡鉄工所)から、経営者を中心に17名が参加した。

DX研究会は二部構成で行われた。第一部は、これまで香川県内の「中小企業応援サイト」取材のほとんどを担当してきた若狭弘氏(ライター、元産経新聞記者)による講演会。第二部は、DX研究会に参加した企業同士の異業種交流会を行った。

DX研究会は、冒頭、リコージャパン株式会社香川支社の藤原晋治支社長が挨拶。その後「取材から見えた香川の中小企業のDX化の現状と今後の展望」と題した若狭氏による講演が行われた。

中小企業応援サイト掲載企業同士を結び付け、地域活性化につなげる取り組み「DX研究会」が香川県で始まる

若狭氏は、今回参加した12社の企業取材をしたときのエピソードを交えながら「どんな経営課題を持っていたか」「経営課題をDXによってどう解決したか」といった切り口で一社ずつ解説していった。

DX研究会に参加した企業は、業種も規模も異なるが、DXによる課題解決に乗り出した動機は共通している。「DXを通じた業務効率化によって従業員の負担を軽減し、より働きやすい職場環境をつくりたい」という思いだ。

若狭氏は「クラウド活用によってどこでも瞬時に情報を得られるようになった」「テレワークができる環境を整えたことにより、一カ所に集まらなくても打ち合わせが出来るようになった」という各企業の共通項に加え、その業界・企業ならではの工夫による成功プロセスを1社1社解説。具体的な説明により、参加者はDXを進めるために自社でも取り入れることのできるアイデアを学ぶことができたようだ。

中小企業応援サイト掲載企業同士を結び付け、地域活性化につなげる取り組み「DX研究会」が香川県で始まる

講演の後は、各社4名ほどが丸テーブルを囲み、異業種交流会が行われた。それぞれの会社のDXの取り組みと、その結果見えてきた課題について発表し、情報を交換し合った。

異業種交流会は当初40分の予定だったが、参加者からのリクエストによって延長されるほど盛り上がった。

初対面の参加者同士による異業種交流会では、なかなか会話が弾まないことも珍しくない。しかし今回は、すべての参加者が中小企業応援サイトに掲載されており、その情報を元にした端的な紹介があったため、お互いが興味を持って聞くという姿勢になったようだ。

終了後のアンケートでは「異業種交流がない部門で仕事をしているため、交流会や若狭さんの話はとても参考になりました」「異業種の方との交流会がとても参考になりました。もう少し時間があれば良いと思いました」「様々な業種の企業の話が聞けて良かったです」「どの業種でも人材ありきだと感じました」といったコメントが寄せられた。異業種の方々の交流により今までなかった様々なヒントが得られたようだ。

中小企業応援サイトに掲載された香川県内の企業を集めたDX研究会は今後も開催予定。DX研究会が縁でつながった企業同士の交流がより深まり、地域活性化につながることが期待される。