事業承継補助金
(画像=PIXTA)
澤田 朗
澤田 朗(さわだ・あきら)
日本相続士協会理事・相続士・AFP。1971年生まれ、東京都出身。日本相続士協会理事・相続士・AFP。相続対策のための生命保険コンサルティングや相続財産としての土地評価のための現況調査・測量等を通じて、クライアントの遺産分割対策・税対策等のアドバイスを専門家とチームを組んで行う。設計事務所勤務の経験を活かし土地評価のための図面作成も手掛ける。個人・法人顧客のコンサルティングを行うほか、セミナー講師・執筆等も行う実務家FPとして活動中。

事業承継は、中小企業にとって避けては通れない問題となっている。親族に引き継ぐのか、社内の親族外の役員等に経営を任せるのか、あるいは第三者に事業売却するのかなど、承継の方法や時期について計画を立てておくことが必要だ。このような事業承継を行うにあたり、活用できる補助金があるのをご存知だろうか。今回は「事業承継補助金」の概要や、補助金の内容についてお伝えする。

目次

  1. 中小企業等を支援する事業承継補助金とは
  2. 事業承継補助金の対象者は?
  3. 事業承継補助金の2種類のタイプとその他の要件
  4. 事業承継補助金の事業承継の要件
  5. どのような補助が受けられる?
  6. 補助対象経費
  7. 申請の方法や手続きの流れ

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中小企業等を支援する事業承継補助金とは

はじめに、今回は2018年度第2次補正予算で行われた事業承継補助金の概要についてお伝えする。従って、今後公募開始予定の2019年度補正予算「事業承継補助金」の事務局の決定や予算の執行については2019年度補正予算の成立が前提となっており、今回お伝えする内容が変更になることがある点をご了承いただきたい。

事業承継補助金は、経営者の高齢化や後継者不足などにより事業継続が困難になることが見込まれている中小企業や個人事業主が対象となる。経営者の交代や事業再編・事業統合をきっかけに経営革新などを行う場合、その取り組みにかかる経費の一部を補助することで、中小企業や個人事業主の世代交代を促進し、日本経済の活性化を図ることが目的だ。

この補助金事業は経済産業省・中小企業庁が主体となっているが、中小企業や個人事業主は事業承継補助金の交付などを行う「事務局」を通じて手続きを行う。また、補助金の申請等にあたり「認定経営革新等支援機関」への相談や確認書発行の依頼等が必要となる。

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事業承継補助金の対象者は?