リクルート(東京・千代田、北村吉弘社長)が運営する就職みらい研究所(栗田貴祥所長)が実施した「就職プロセス調査」の結果、2024年卒学生の就職確定者のうち約半数が、最初の配属先が希望と異なる場合、5年以内に転職を考えていることが明らかとなった。(文:日本人材ニュース編集部)
3月卒業時点で配属先が確定しているのは就職確定者の46.9%だった。
配属先確定時期を聞くと、「入社後」が31.4%で最も高く、「入社を決めた後~入社前まで」が29.8%と続く。
内定承諾後に配属の希望を伝えなかった学生の約6割が「希望を伝える機会がなかった」と回答しており、企業側のコミュニケーション不足が浮き彫りになっている。
また、最初の配属先が希望と異なる場合、「1年以内」「3年以内」「5年以内」に転職したいと考える学生の合計は約5割に上った。
【もし最初の配属先が希望と異なる場合、希望の仕事に就くまで転職せずに働き続けられる期間】
1年以内 4.8%
3年以内 30.8%
5年以内 16.4%
10年以内 6.8%
希望の仕事ができるまで就職確定先で勤務し続ける 39.4%
その他 1.7%
※大学生_就職志望者のうち就職確定者(単一回答)大学院生除く
配属先が確定している学生に対し、組織・事業の観点から配属意図の説明があったのは59.1%であったのに対し、自身のキャリア・成長の観点からの説明があったのは43.9%にとどまった。
一方、コース別採用や職種別採用については、配属先が明確になるメリットを感じる学生がいる反面、実際に働いてみないと適性が分からないという意見もあった。
企業は学生との対話を重ね、個々の適性や希望を踏まえた配属を行うとともに、その意図を丁寧に説明することで学生の納得感を高め、早期離職を防ぐ必要がある。