学生の成長につながる内容や社員との接点が満足度を左右することが、人材関連事業を展開するキャリタス(東京・文京区、新留正朗社長)の調査で明らかとなった。
調査によると、インターンシップ等の情報収集は3年生の6月に本格化し、6〜7月に最も活発に行われていることがわかった。学生が応募先を選ぶ際に重視したのは、プログラム内容の詳細と本選考での優遇であった。
参加したプログラムの内訳は、1dayタイプの「オープン・カンパニー」が61.4%と最多で、「インターンシップ」は2割程度であった。仕事内容の理解度は、インターンシップの方がオープン・カンパニーよりも高い結果となった。
【参加プログラムの類型】
タイプ1:オープン・カンパニー 61.4%
タイプ3-①:汎用的能力活用型インターンシップ 11.2%
タイプ2:キャリア教育 6.3%
タイプ3-②:専門活用型インターンシップ(2週間以上) 3.3%
どのタイプに分類されるかわからない、その他 17.8%
満足度については、全体で87.0%の学生が「大変満足」または「やや満足」と回答した。
プログラムの類型別に見ると、「専門活用型インターンシップ」で「大変満足」が73.5%、「汎用的能力活用型インターンシップ」で63.2%、「キャリア教育」で45.8%、「オープン・カンパニー」で40.7%と、長期になるほど満足度が高くなる傾向が顕著であった。
また、社員との接点が多かったプログラムほど、満足度が高いことも明らかになった。加えて、プログラムを通じて成長を実感できたかどうかも、満足度に大きく影響していた。
参加企業への就職意向については、参加前は26.1%だった「この企業に就職したい」が、参加後は42.8%に増加した。満足度の高いプログラムほど、就職活動時にエントリーした割合が高くなっていた。
また、参加後に企業からアプローチがあったかどうかも、エントリー率に影響を与えていることがわかった。
本調査結果から、学生にとって満足度の高いインターンシップを提供するためには、社員との接点を多く設けることや、学生の成長につながる内容にすることが重要だと言えそうである。また、企業側も、プログラム満足度を高めることで、自社に興味を持つ学生を増やし、採用活動につなげることができると考えられる。