星田暁(ほしださとる)さんは、理学療法士と社会福祉士の資格をいかして地域で健康相談教室を開催しています。また大田区リビングラボの代表も勤めていて、企業や住民の方々と協力して、地域課題解決に取り組んでいます。多方面で活動の場を広げる星田さんに、現在の活動と今後の目標について伺いました。 |
社会福祉士と理学療法士の資格を取得
私は高校時代、サッカー漬けの生活を送っていました。当初はプロを目指していましたが、けがの治療などを通じてスポーツトレーナーやリハビリの仕事に興味を持つようになり、介護・福祉系の大学に進学。勉強の甲斐あって、社会福祉士の資格を取得することができました。福祉を学びながらもリハビリの分野で多くの人に関わりたいという思いが強くなりました。
ある時、親戚の子がてんかん発作で亡くなるショッキングな出来事があり、「もっと多くの人に貢献していきたい」と決意を強くしました。卒業後は自費で理学療法士の専門学校に通う決意を両親に伝え、猛勉強の末に理学療法士の国家資格を取得。
社会福祉士としては、困っている人たちに寄り添い、心のケアを提供することができます。一方、理学療法士として身体的なリハビリを行うことで、患者さんの自立支援に貢献できます。
この2つの資格を持つことで、私は患者さんの心と体の両方にアプローチし、より包括的なケアを提供することができます。多くの人々の生活の質の向上に貢献していきたいと考えています。
リビングラボ活動を通じた地域課題解決
社会人になった私は、スポーツに特化した病院に入職し、オリンピック選手やプロスポーツ選手などの治療を行いました。病院で5年間勤務した後、訪問リハビリ業界に転職。在宅生活を送る方々のご自宅を訪問し、一人ひとりの患者さんのニーズに合わせたリハビリ計画を立て、生活の様子を肌で感じられることが、とてもやりがいを感じられる仕事です。
地域に根を下ろす活動の中で、高齢者支援の重要性を強く認識するようになり、地域密着型の取り組みを始めることにしました。そして2023年10月、大田区リビングラボを立ち上げました。企業や住民とともに、高齢者支援や情報発信、スタートアップ支援などに取り組んでいます。
大田区は新しいアイデアに対して柔軟性が高く、互いに助け合う文化があることから、リビングラボを設立する地域として適していると考えております。リビングラボでは、行政や企業、住民が一体となって地域課題の解決を目指しています。各種会議や住民へのヒアリング、行政とも連携しながら、具体的な施策検討を重ねています。
昨年の全国リビングラボネットワーク会議では、登壇者の皆様から多くの示唆を得ることができました。とりわけ、持続可能な活動やマネタイズ化の重要性について学ぶことができ、大田区リビングラボの活動にも反映させています。参加者のマインドセットが前向きに変わり、熱意のある仲間も増えてきています。
このような活動を通じて、地域住民の生活の質をあげることと、コミュニティ形成による社会的孤独の防止を図りたいと考えてます。
ワクセル総合プロデューサー 住谷知厚さんとの出会い
高齢者でも趣味や仕事、社会活動に意欲的な”アクティブシニア”が増えてきています。最近では、デジタルに強いアクティブシニアもいらっしゃいます。オンラインを活用すればもっと多くの人とつながり、豊かな人生を送れるはずです。今後はオンラインイベントの開催も視野に入れ、日本全国にアクティブシニア向けの地域コミュニティをつくることが目標です。
人とのつながりは、健康長寿を左右する大きな要因です。コミュニティがあれば、情報共有や相談の場が生まれ、災害時の支援体制も整えやすくなります。まずは大田区から始め、全国展開を目指したいと考えています。
私の活動の広がりを後押ししてくれたのが、ワクセル総合プロデューサー住谷知厚さんです。ワクセルのメディア発信力やコミュニティ、人脈を大いに活用させていただきました。コラムの発信やイベントの開催など、良質なサポートをコストパフォーマンス良くご提供いただき、コラボレーターになれてラッキーだと心から感じています。
これからも私は多方面で活動の場を広げながら地域社会の一員として貢献し、地域住民が健康で豊かな生活を送ることができるようサポートしていきます。