酷暑に悩まされた2023年も10月になり、肌寒さを感じる日が多くなりました。ドライブやグルメ、紅葉等の景色を求めてのお出かけにピッタリの季節、温泉を目的にした旅行を検討中という方も多いかもしれません。
思い立った時にすぐにお出かけできるのが、車が持つ魅力の一つ。この記事では思い立ってすぐに温泉地へ向かうことができるよう、東京から近くて行きやすい、宿泊旅にも日帰り旅にもオススメな関東近郊の人気温泉地をご紹介します。東京からクルマで1時間~1時間半、東京から2時間、東京から3時間で行ける温泉地をそれぞれご紹介しますので、温泉を目的にしたお出かけの参考に、ご紹介する温泉地をご確認ください。
ドライブやクルマ旅の目的地に、都心からもアクセスしやすい人気温泉地を訪れ、温泉に癒されてはいかがでしょうか。
東京から車で1時間から1時間半で行ける人気温泉地
箱根温泉【神奈川県】
まずご紹介するのは、関東の人気温泉地として真っ先に名があがる神奈川県の「箱根温泉」です。
新宿駅から小田急ロマンスカーで箱根湯本駅まで最速75分と、電車でのアクセスが便利な温泉地ですが、箱根は温泉以外にも観光スポットが目白押しのため、移動のタイミングを自分達で自由に決められて道中の寄り道も自在な車で訪れるのもオススメです。都心からは箱根湯本駅まで、1時間30分ほどでアクセスできます。
箱根には、「箱根十七湯」と呼ばれる泉質の異なる温泉が17もあり、それぞれの温泉が異なる特徴を持っています。車中泊スポットは限られていますが、宿泊施設は豊富にあるため、車でお出かけして温泉につかってのんびり温泉旅館等に宿泊するすべての温泉を制覇するために足繁く通う方もいるそう。
一年を通して観光地として人気の箱根ですが、例年11月中旬から見頃を迎える紅葉の時期は特に多くの人が訪れます。車でお出かけの方は、渋滞対策を確認して箱根への温泉旅をお楽しみください。
石和温泉【山梨県】
続いては、山梨県の「石和温泉(いさわおんせん)」。山梨県の県庁所在地である甲府市の手前、笛吹市に位置していて、東京駅から車で約1時間30分、中央道の「一宮御坂IC」から車で約20分というアクセスです。
石和温泉は、温泉地がたくさんある山梨県の中でも最大規模で、首都圏からのアクセスの良さからも多くの方に人気を集めています。50軒前後の旅館やホテルが営業されていて、宿泊だけでなく日帰りで温泉旅行を楽しむ方も多いんだとか。
泉質は、アルカリ性単純泉で神経痛や打ち身、慢性消化器病、冷え性などに効果があるといわれています。リフレッシュの効果もあり、日帰りでも宿泊でも、温泉での癒しを目的にしたドライブにオススメです。
石和温泉の周辺観光では、山梨県のご当地グルメである「ほうとう」を堪能できるお店がたくさんあり、ぶどうやもも等の果樹園が多くあるため、家族で果物狩りを楽しむことができます。
養老渓谷温泉【千葉県】
「養老渓谷温泉」は、千葉県の房総半島中央部に位置する、養老川の上流に沿って形成されている渓谷にある温泉です。紅葉の名所として知られていて、見頃を迎える11月下旬を中心に多くの方が訪れるスポットです。
房総の奥座敷とも呼ばれていて、養老渓谷温泉郷には旅館や民宿等が立ち並んでいます。ハイキングスポットとしても人気の場所で、ハイキングや紅葉鑑賞を楽しんだ後にゆっくり温泉につかって、疲れをとることができます。
東京駅からは東京湾アクアラインを使って1時間20分ほどでアクセスできるため、日帰りでの温泉ドライブも可能です。千葉県では他に、木更津温泉や白子温泉、たてやま温泉郷も東京から1時間~1時間30分で行ける温泉地です。
東京から車で2時間で行ける人気温泉地
熱海温泉【静岡県】
東京駅から2時間弱でアクセスできる静岡県熱海市の「熱海温泉」には、宿泊施設も充実していますが、日帰り温泉もたくさんあります。
温泉だけでなく、熱海は1年を通して花火が楽しめる場所で、熱海湾に打上げられる大迫力の花火を楽しむことができます。熱海の紅葉は日本で最も遅い紅葉とも言われていて、12月まで紅葉を楽しめるという場所でもあります。
樹齢二千年という大楠の御神木が有名な「來宮神社(きのみやじんじゃ)」等のパワースポットもあり、釣りやSUP等のアクティビティも楽しめます。また熱海城や熱海秘宝館というユニークな施設もあります。
温泉や観光を目的に訪れるだけでなく、箱根や伊東、伊豆等へ行く際の経由地としても訪れる方の多い人気観光地です。
伊香保温泉【群馬県】
合計365段からなる石段がシンボルの温泉地が、群馬県の「伊香保温泉」です。関越自動車道を使って「渋川伊香保IC」から約20分。東京駅からは約2時間というアクセスです。
伊香保温泉には、主に「黄金の湯」と「白銀の湯」の2種類があります。2つの温泉の泉質にはそれぞれ特徴があり、黄金の湯は身体を芯から温め血行をよくする効果があり、女性には「子宝の湯」として、また病気やケガの療養に効くとして人気となっているようです。
一方、白銀の湯は病後の回復や疲労回復、健康促進に効果があるといわれています。黄金の湯は濁りのある色をしているのに対し、白銀の湯は無色透明なのも特徴です。
伊香保温泉周辺では、日本三大うどんの一つ「水沢うどん」がご当地グルメとして楽しめます。車で気軽に行ける範囲に道の駅がたくさんあり、ドライブの際の他の立ち寄り地も充実しています。紅葉の時期には、湯本付近にある「河鹿橋」のライトアップが行われ、人気となっています。
湯河原温泉【神奈川県】
「湯河原温泉」は、先にご紹介した箱根や熱海の近隣にあります。東京駅から1時間30〜40分ほどでアクセスできます。
湯河原温泉は、5種類の泉質があるという特徴を持っていて、109本もの源泉があるすべてに泉質名が付く療養泉とのこと。日帰り温泉は数が多くあるわけではありませんが、混雑する箱根や熱海を避けて湯河原泊にするという方が多いようです。
春の時期は湯河原梅林が人気で、ハイキングと合わせて梅の花の鑑賞を楽しむことができます。箱根や熱海に加えて小田原城等、周辺観光も豊富です。
大洗温泉【茨城県】
茨城県の大洗町にあるのが「大洗温泉」です。海沿いの温泉地らしく塩分が豊富に含まれた温泉で、町営の「温泉スタンド」で温泉を購入し持ち帰ることもできます。東京駅から2時間弱というアクセスで、キャンピングカーやマイカーで北海道へ行く際のフェリーターミナルがある町としても知られています。
周辺観光では、日本トップクラス規模の水族館「アクアワールド茨城県大洗水族館」があり、マンボウや50種類以上のサメを見ることができます。夏時期には、北関東最大級というビーチでマリンスポーツが楽しめます。
大洗磯前神社の神磯の鳥居は、日の出と鳥居の絶景が見られるフォトスポットになっています。また、5月にはネモフィラ、10月にはコキアの絶景が見られる「国営ひたち海浜公園」へも約30分でアクセスできます。
鴨川温泉郷【千葉県】
「鴨川温泉郷」は、千葉県鴨川市の温泉郷です。海沿いにあり、太平洋が一望できる日帰り温泉や貸切の露天風呂もあります。アクセスは東京駅から約1時間50分です。
鴨川温泉郷は、それぞれの宿で異なる泉質や効能を持つ温泉となっています。温泉の中で有名な泉質のひとつの「炭酸水素塩泉」の温泉もあります。
シャチで有名な水族館「鴨川シーワールド」があり、房総半島の東側に位置しているため、1年を通して気候が温暖という魅力もあります。
周辺には要塞のような建物が駅舎の道の駅「鴨川オーシャンパーク」があります。道の駅がたくさんある南房総エリアのため、道の駅巡りも楽しむことができます。
東京から車で3時間で行ける人気温泉地
伊東温泉【静岡県】
箱根や熱海、湯河原にも近い「伊東温泉」。毎分32,000リットルもの温泉が湧き出ている、本州一の湧出量を誇る温泉です。東京駅からは約2時間30分でアクセスできます。
泉質は、単純泉・弱食塩泉が中心で、与謝野晶子や北原白秋、川端康成等、多くの文人にも愛されていたそうです。江戸時代には、3代将軍の徳川家光に湯治湯として献上された実績もあるそう。
全国的に人気の道の駅「伊東マリンタウン」があり、温泉情緒たっぷりな木造の老舗旅館等が立ち並ぶ遊歩道「松川遊歩道」、自然の絶景が堪能できる「城ヶ崎海岸」等が周辺にあります。
鬼怒川温泉【栃木県】
「鬼怒川温泉」は、栃木県の北西部で日光市の北側に位置する、栃木県のなかでも最も人気の高い温泉地で、年間200万人以上の方が訪れます。東京駅から2時間30分ほどというアクセスで、東北道、日光宇都宮道路を利用して「大沢IC」か「今市IC」で降りるのが便利です。
箱根・熱海とともに「東京の奥座敷」とも呼ばれていて、東京から日帰りでも行ける立地とともに、アルカリ性単純水の泉質の入浴効果の高さが人気の理由になっています。
鬼怒川のライン下り等、自然を堪能するアクティビティも人気で、日本三大名瀑の一つ「華厳ノ滝」があり、「中禅寺」では遊覧船でのんびりクルージングを楽しめます。 世界遺産の日光東照宮へは車で約30分で到着でき、日本屈指の紅葉スポットとして知られる絶景ドライブコース「いろは坂」もあります。
水上温泉【群馬県】
群馬県の「水上温泉」は、東京駅から車で約2時間30分、関越自動車道「水上IC」から約10分というアクセスです。
温泉の泉質は、源泉約60度でアルカリ性単純泉のためお肌にとてもよく、さらに神経痛や筋肉痛、疲労回復に効果があるといわれています。
水上温泉は、周辺に観光スポットとしてオススメのJR上越線「土合駅(どあいえき)」があります。水上温泉からは車で約20分で、土合駅は日本一ホームにたどり着くまでの距離と時間が長い駅で、「日本一のモグラ駅」という愛称で知られています。
下部温泉【山梨県】
知名度はそこまで高くないかもしれませんが、山梨県の知る人ぞ知る名湯が「下部温泉」です。東京駅からは約2時間30分というアクセスです。
泉質は、単純温泉かアルカリ性単純温泉で、全体的に泉温が低めで、疲労回復や外傷、火傷、リウマチなどに効果があります。
下部温泉は、平安時代に熊野三山に祀られている熊野権現が出現して開湯したといわれていて、武田家の武将である穴山氏によって再興された温泉で、「武田信玄の隠し湯」だったと言われています。
下部温泉の奥には「甲斐黄金村・湯之奥金山博物館」があり、砂金採り体験をすることができます。
大子温泉【茨城県】
美肌の効能があるといわれ美人をつくる湯と称されているのが、茨城県の「大子温泉(だいごおんせん)」です。東京駅からは3時間弱というアクセスです。
泉質はナトリウム 硫酸塩・塩化物泉で、美肌だけでなく筋肉痛や神経痛、関節痛、冷え性にも効能があります。大子町はりんごが名産となっていて、秋から冬の時期はりんごを湯船に浮かべた「りんご風呂」に入ることができます。
自然豊かな場所で、日本三名瀑のひとつに数えられる「袋田の滝」や紅葉ハイキングを楽しめます。車で約30分の場所に日本最大級の長さを誇る吊橋「竜神大吊橋」があります。
グルメではりんごだけでなく、「奥久慈しゃも」や「奥久慈こんにゃく」等も名産です。
人気温泉地へドライブし、温泉に癒されてはいかがでしょうか
東京から日帰りで行けるオススメの温泉地をご紹介しました。
温泉地近隣のアクティビティやご当地グルメ、観光スポット等もご紹介しましたので、温泉とともに各温泉地での観光をお楽しみください。