経理
(画像=Getty Images)

「生産性、効率化、コア業務に集中」などのキーワードに出会ったとき、経理のアウトソース化が頭をよぎる経営者様も多いのではないでしょうか。

経理のアウトソース化は業務を大幅に効率化させることができる一手です。近年経理周りのITの発展はめざましい一方、まだまだ中小企業の現場に浸透しているとは言い難い状況。現場とITのギャップが大きいからこそ効果が出やすいのです。

この記事では経理の効率化が気になっている経営者様に向けて、経理をアウトソースしたときのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

そもそも経理アウトソーシング(経理代行)とは

経理アウトソーシングは経理代行とも呼ばれています。一言で経理アウトソーシングと言っても認識はさまざま。記帳や経費精算だけをイメージする方もいれば、派遣社員のように人が訪問してくれるサービスをイメージする方もいるでしょう。

しかし上記のようなイメージは経理アウトソーシングではありません。最近の経理アウトソーシングでは社外に経理部があるようなイメージ。ITツールを駆使しリモートで業務を遂行することが可能です。

経理代行と記帳代行とは違う

経理代行と記帳代行をよく混同されていることがありますが、この2つには大きな違いがあります。

記帳代行は会計ソフトに仕訳を入力するのみ。一方経理代行は請求書の発行、経費精算、給与計算、仕訳入力、試算表の作成、債権管理などの経理業務をまるごと行います。

リモート型と訪問型がある

経理アウトソーシングにはリモート型と訪問型があります。訪問型の場合は人が直接企業に訪問して経理業務を進めるため、経理を見える化せずとも業務をそのまま引き継がれます。結果、非効率な業務や属人的な業務がそのままになるリスクが残ります。

リモート型の場合は一度業務を見える化し、経理プロセスを再構築してからアウトソースするのが一般的。このようなステップで進めることで結果的に経理業務が効率化され、会社は複数のメリットを得ることができます。

経理アウトソーシングのデメリット

では経理をリモートでアウトソースする場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。現場で遭遇するデメリットをお伝えします。

自社に経理のノウハウが蓄積されない

自社に経理部がなくても経理がまわる一方で、外部にアウトソースされるため経理のノウハウは自社に蓄積されません。

一時的に現場に負荷がかかる

経理をアウトソースする際に現行プロセスを見える化し、無駄な業務をなくし二重作業になっているものをまとめて効率化を図ります。

現行プロセスから新プロセスに移行する場合に2つのプロセスを同時に走らせるなどの対応が必要となり、一時的に業務が2倍になることも。期間限定とはいえ現場に負荷がかかるためプロジェクトにかかわる社員から不満の声が上がることもあります。

場合によってコストが高くなることもある

アウトソーシング会社では依頼主からのさまざまなオーダーに応えるためオプションが多数用意されています。そのため場合によっては社員や派遣社員を雇うよりもコストが高くなる場合も。

しかし必要なスキルを持った社員や派遣社員をタイムリーに採用できるとは限りません。経理アウトソースなら契約すれば必要なリソースを確保することができるため、コストが高いと捉えるかはケースバイケースと言えるでしょう。

経理アウトソーシングをするメリット

経理をアウトソーシングするメリットは経理を効率化することでコア業務に集中できるようになることでしょう。

会社の重要な情報を扱う経理部だからこそ慎重になりすぎてしまい非効率になっている会社が多いものです。経理をアウトソースすることで業務が見える化され効率化が期待できますよ。

試算表の早期化によりスピーディーな経営判断が可能になる

経理をアウトソース化する前に必ず現行プロセスを見える化します。無駄な業務をなくし経理業務の効率化を図るため、その分試算表の作成スピードがアップ。

結果、経営判断の早期化につながります。

繊細な経営データ・給与データを社員に知られない

会社の重要なデータが集まっているのが経理部。繊細なデータだからこそ外部の中立的な立場であるアウトソース会社が取り扱うことでスムーズに業務をすすめることできます。

ブラックボックス化した経理からの脱却

経理部では重要なデータや数字を扱うため、業務が複雑になり属人化しやすい傾向があります。そのため経理部の仕事がブラックボックス化し非効率な仕事を何十年も続けている可能性があります。これらを見える化しブラックボックス化を脱却することが可能です。

経理担当者の退職リスクがなくなる

中小企業の経理担当者はベテラン社員が1人で対応していることも珍しくありません。そのような経理のコア業務を把握している担当者が急病や突然退職した場合、後任の経理担当者を採用して教育するのはとても大変です。

また、せっかく教育しても経理担当者の退職が続く場合も。経理アウトソーシングの会社はチーム単位で経理を担当しているため、このような退職リスクを考慮する必要がなくなります。

まとめ

経理をアウトソースするまでには社内への業務プロセスの変更の周知や業務負荷の説明など、乗り越えなければならない壁がいくつか存在します。

しかしこれらを乗り越えれば会社にとって必ずプラスになる「試算表の早期化や安定した経理体制の実現」が期待できます。経理業務が非効率でコア業務に集中できていない場合は、経理アウトソーシングが良い課題解決となり得るでしょう。

(提供:税理士法人M&Tグループ