顧問先の不満の声から、契約解消を防ぐヒントを紹介。
今回は、会話のマナーや説明不足に不満を感じて
税理士の変更を検討されてしまったケースです。
担当が変わってから素っ気ない対応が目立つ
4年前からスポーツトレーニング関係の事業をしています。
これまではフリーランスでやってきたのですが、軌道に乗ってきたため会社を設立。
そのタイミングで知人から会計事務所を紹介してもらい、顧問契約を結びました。
はじめのうちは、私1人で対応できる程度の事務作業量だったのですが、
人を採用したり、取引先が増えてくると、
業務にかける時間がなくなってきました。
そこで、顧問契約の内容はそのまま、新たに記帳代行を依頼することを決めました。
会計事務所の担当者に、税に関する相談や融資の相談も定期的にできて非常に満足だったのですが、
担当者が変更になり、事態が一変してしまったのです。
新しい担当者は、前任者と違って口数の少ない非常に真面目なタイプなのですが、
少し度が過ぎるのです。というのも、四半期の決算報告のために来社してくれた際も、
挨拶もままならないし、目を見て話をしてくれません。
私が会計用語の説明を求めても、何を言っているのか分からず、
結局インターネットで検索しているので意味がありません。
コロナ禍でオンライン面談に切り替わった現在は、素っ気なさが余計に目立っていて、
正直なところ、印象は良くありません。
本当は補助金などの相談もしたいのですが、「この担当者に相談して大丈夫なのか……」と、
不安は募るばかりです。かといって、担当者を替えてほしいと伝えるのも気まずいため、
いっそほかの会計事務所への切り替えを検討しています。
顧客満足度を高めるワンポイントアドバイス
顧問先との面談前に本番を想定したロープレ研修を!
このケースでは、担当者によって対応レベルが異なることに問題があるといえます。
会計事務所にとっては顧問先企業の一つかもしれませんが、
顧問先の立場からすると、依頼している会計事務所は一社のみ。
従業員の印象が事務所の評価に直結してしまいます。
顧問先との面談前には、実際の現場を想定したロールプレイング形式の研修を行いましょう。
ロープレを実施する際には、話し方の癖や、相手に伝わる言葉を選んでいるか、
印象の良い立ち振る舞いか、客観的に把握させることが重要です。
録画をして振り返りながらフィードバックをして、
合格点に達したと判断してから訪問させるようにしましょう。
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