独占インタビュー | Oren Eliyasov氏(オーラエアー社ビジネス開発ディレクター)
クリーンな空気に対する需要が、今まさに最高潮にまで高まっています。新型コロナの蔓延によって、私たちの日々の呼吸で私たちは「何を」吸い込んでいるのか、今更ながらに関心が高まっているのです。
オーラエアーの空気清浄システムは、2020年8月に発売され、瞬く間に45か国に向けて30,000台が販売されました。密閉された空間にそのシステムを設置することで、そのシステムに内蔵されたAIがリアルタイムでその空間の空気をモニターし、フィルターを通して空気内の菌やウィルスを除去するのです。コロナウイルス に対しても、99.9%の除菌能力が証明されています。その結果を受け、この45か国に向けた新たな20,000台の出荷が決定しています。
この度、オーラエアー社のビジネス開発ディレクターであるOren Eliyasov氏に、そこで使われている技術や、どのような方がお使いになっているのかなど、お話をお伺いすることが出来ました。スペイン王国やカラオケ店対応での興味深いお話を交え、お届けします。
オーラエアー社を支える技術
オーラエアー社は、2016年に2人の兄弟によって設立されました。30年以上に渡りエアコン業界で働いてきた父親の影響もあり、2人は、空気清浄機に新たな現代的なシステムを導入するアイデアを思いつきました。
夏休みや休日に父親の手伝いをする中で、2人は、単に室内の空気をどうにかするだけでは効果も少なく、全体の解決にならない事を学んでいました。兄弟の片割れが13年間の長い兵役生活を終え帰還すると、今こそ長年の夢を実現する時であると思い至ります。健康的な食事や睡眠、そして運動への世間の関心の高まりは、呼吸をする空気自体に対しても興味が高まりつつある事を示していました。
「私たちが作り上げたのは、外気と比較して室内の空気の何が異なるかをモニターする、空気品質のマネジメントシステムです。外気と室内を比べた時、一連のパラメータや汚染物質の観点から、室内空気の何に問題があるかをまず探ります。そのモニター結果に基づいて、空気清浄とウイルス除去が行われます。無論その最新清浄化の結果は、いつでも目で確認することがでます。」
オーラエアー社のこのシステムの中核を担うのは、AI制御のマネジメントシステム部です。このシステムでは、空気モニターを常に行いながら、それぞれに異なる4つの清浄化プロセスが作動します。
まず最初のプロセスは、「プレ・フィルター」です。エアフィルターの最初の部分であり、大きなほこりの粒子、アレルギー物質、昆虫、髪の毛やペットの毛など、比較的大きなゴミを取り除きます。
第2過程は、ウイルスとバクテリアレベルの大きさの有害物質を除去するために開発された、三層構造を持った独自のフィルターが使用されます。
第3の過程では、バクテリアやウイルスの細胞膜のタンパク質を破壊することで、これらを抑制する効果をもたらします。
最後のプロセスは「二極イオン化 (bipolar ionization)」と呼ばれる技術に基づき開発された過程で、プラスとマイナス、両方のイオンが生成され、そのイオンによって有害な汚染物質を破壊し、空気を清浄化するのです。
結果ですか?このシステムは、新型コロナウイルスを含む99.97%の有害なバクテリアやウイルスを除去した、安全な室内環境を作り出すことに成功したのです。
コカコーラからヒルトンまで – そして物語は始まったばかり
世の中には、様々な種類の空気清浄機があり、それぞれ異なる機能を持ちます。空気の状態を確かめ清浄化する装置、空気の清浄化は出来ないものの、シンプルに炭酸ガスを感知する装置などです。
オーラエアーは、その全ての機能を一つにまとめました。
「我々の会社が、優秀な研究開発チームを持つ非常にプロフェッショナルな組織であることに、ようやっと世間の皆さんにも納得していただけるようになりました。」
オーラエアーのシステムは、コカコーラ、ヒルトンホテル、スペイン王室など、非常に由緒正しいブランドにも採用されるまでになっていますが、日本でのビジネスは、今まさに端緒についたばかりです。
「日本では、イスラエル-日本商工会議所のご紹介で、株式会社ジェイテック様とお取引させて頂いています。先日、日本国内の10万以上のカラオケボックスを管轄する一般社団法人日本カラオケボックス協会連合会との合意文書が調印されました。これらのカラオケボックスは、新型コロナの影響で閉店を余儀なくされていますが、まず九州エリアのカラオケボックスから導入され、全国への普及が今後予定されています。」
「三密状態での新型コロナ予防の解決策が皆さんに提供できれば、と考えています。今後、ホテル業界や不動産業会の方々ともお話を進めていく予定です。」
新型コロナウイルスに対し、99.9%の有効性
2019年8月、オーラエアは、イスラエルのシーバとテルハショメルにある病院内の空気を安全に保つプロジェクトに参加しました。
パンデミックが起こった際、シーバの病院では、オラーエアのコロナウイルスに対する効果が全てデータの形で記録され、それによってコロナウイルスを99.9%除去できることが発見されたのです。
「1年前には、空気清浄機なんて必要ないと思われていましたよね。でも今では、どの空気清浄機が自分の環境にいちばん相応しいのだろう、という段階にまで人々の意識が高まってきているのです。」
「なぜなら、このパンデミックを経て、空気の質に対する人々の意識が完全に変わったのからなのです。無論、新型コロナウイルスだけではありません。将来的な影響も含め、人々は、自分が日々呼吸している空気には様々なバクテリアやウイルスが存在しているんだ、という事をしっかり認識するようになってきたのです。」
近年、オーラエア社では、家庭向けの製品として、より小さな環境に適したミニ・オーラエアーを開発しました。2021年の正式発売を目指し、さらなる改良が現在も加えられています。そして、オーラエアの次なる目標は、より大きなビルや建物での、一部だけの問題解決ではない、全体としての効果を上げられる製品の開発なのです。
公式サイト
https://www.auraair.io/