ビル管理市場,2019年
(写真=John Williams RUS/Shutterstock.com)

2019年度の国内ビル管理市場規模を前年度比100.8%の4兆272億円と予測

~ビル管理事業者は、収益性を重視した案件の獲得を進めるため、安全な職場環境の提供や管理業務の品質確保が重要な課題に~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のビル管理市場を調査し、建物使途別の動向、業務別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

ビル管理市場規模推移と予測

ビル管理市場規模推移と予測

1.市場概況

2018年度の国内ビル管理市場規模(元請金額ベース)は3兆9,952億円、前年度比106.8%と微増を見込む。ここ数年、減少していた市場は回復傾向にあり、2018年度は微増に転じる見込みである。人件費高騰を背景に、契約単価の見直しや収益性の高い案件の獲得に向けた動きは一層大きくなっており、ビル管理事業者の積極的な営業姿勢が売上規模の拡大につながっていると考える。

2.注目トピック

ビル管理市場の建物使途別シェアについて

2018年度のビル管理市場規模(見込値)を建物使途別に推計すると、住宅が約1,347億円(建物使途別シェア3.4%、前年度比107.4%)、非住宅が約3兆8,605億円(同96.6%、同106.8%)となる。 非住宅の内訳を見ると、最もシェアが高いのは事務所ビルであり、その市場規模は約8,754億円(同21.9%、同106.4%)と、ビル管理市場のおよそ5分の1程度を占めている。これに続くのが店舗・商業施設の約7,368億円(同18.4%、同106.5%)となっている。以下、学校施設の約4,036億円(同10.1%、同105.2%)、医療・福祉施設の約3,908億円(同9.8%、同108.1%)、工場・作業所の約3,874億円(同9.7%、同106.1%)等となっている。

3.将来展望

2019年度の国内ビル管理市場規模(元請金額ベース)を、前年度比100.8%の4兆272億円と予測する。2019年度は、依然として人手不足への対応は大きな課題となるものの、収益性を重視した案件獲得に注力することで、市場は微増傾向を維持する見通しである。大手のビル管理事業者を中心に、業界では安心安全な職場環境の提供、ビル管理業務の品質の確保が引き続き重要な課題となると見込みである。