矢野経済研究所
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新型コロナウイルス感染症対策の一環で、2020年度のコールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模は前年度比144.4%と拡大する見込

株式会社矢野経済研究所(代表取締役:水越 孝)は、コールセンター事業者が提供するAIサービスについて調査を実施し、市場規模及び市場動向に関して明らかにした。

1.調査結果概要

コールセンターにおける、AIチャットボットなどのAIサービスの導入は2018年頃から進み始め、人材不足の深刻化に伴い、AIサービスによるオペレーター業務の自動化に対するニーズは継続的に高まってきた。
そのため、コールセンター事業者が提供しているAIサービスを導入するクライアント企業数も増加し、2019年度のコールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比225.0%の1,800百万円となった。

2.注目トピック

2020年度のコールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模は前年度比144.4%の26億円の見込

2020年度に入ってから、新型コロナウイルスの感染対策で密を避け、これまでより少ない人数でコールセンターを稼働させる必要が出てきたため、オペレーター業務の自動化ニーズはさらに高まった。当面は、その状況が続く見込みのため、2020年度のコールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比144.4%の2,600百万円に拡大する見込みである。

2021年度以降も以前の状態に戻るとは想定しづらく、コールセンターでのAIサービスによる自動化のニーズは継続的に高まっていく見通しである。また、今後、コールセンターにおける導入事例が増加し、AIサービスを導入することが当たり前になってくると、これまでは導入を躊躇してきたクライアント企業でも、他の企業に倣って導入するケースが増加していくと推測する。そのため、コールセンター事業者が提供するAIサービスの市場規模は、2021年度以降も高いペースで成長していくと予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2019年6月~2020年10月
2.調査対象: コールセンターサービス提供事業者、IT系BPO事業者、印刷系BPO事業者、事務系他BPO事業者、コールセンター向けソリューション提供事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、Webアンケート調査、ならびに文献調査併用
<コールセンター事業者が提供するAIサービスとは>
本調査におけるAIサービスとは、AI技術を活用してテキスト又は音声で人と対話するサービスを指し、コールセンター事業者が提供するAIサービス市場規模には、AIチャットボットなどの売上高に加え、サービス導入後のチューニング等の運用業務の売上高も含んでいる。コールセンターサービス事業者は大手企業を中心に、自社が保有しているコールセンター施設にAIサービスを導入しているだけではなく、クライアント企業のコールセンターにおいてもAIサービスを提供している。

参考資料:
「コールセンターサービス市場/コンタクトセンターソリューション市場の調査を実施(2020年)」
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2556
「コールセンターにおけるAIの活用実態に関する調査を実施(2019年)」
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2286
<市場に含まれる商品・サービス>
コールセンター事業者が提供するAIサービス(AIチャットボット等)

出典資料について

資料名2020 BPO業界におけるAI・RPAの活用実態と展望
発刊日2020年10月23日
体裁A4 264ページ
定価180,000円(税別)

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