太陽工業株式会社(東京都世田谷区)は、2025年3月にフレキシブルコンテナ事業から撤退した三菱ケミカルインフラテック株式会社(東京都千代田区)との協議により、2025年7月、同社の導電フレキシブルコンテナ製品(旧ダイヤテナーEC)を譲り受けることを発表した。
太陽工業は、大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がけている。
三菱ケミカルインフラテックは、土木資材、防水補強、物流資材、アルミ樹脂複合板、工業用プレート、樹脂フィルム積層鋼板、住宅資材用途の合成樹脂製品、ウレタンシステム及び設備システム(受水槽、冷却塔、温水式床暖房システム)の製造・販売を行っている。
背景・目的
フレキシブルコンテナバッグは、合成樹脂や化学品、食品、肥料など粉体・粒体を運ぶ物流資材であり、高度経済成長期から長年にわたって国内の粉粒体物流を支えてきた。
太陽工業は、1963年フレキシブルコンテナバッグの開発に成功し事業を開始以来、粉粒体バッグ市場をリードし、単に製造するだけでなく、洗浄やメンテナンスして何度も再利用できる「ランニングタイプ」を強みとしている。
太陽工業と同様にランニングタイプのフレキシブルコンテナバッグを提供してきた三菱ケミカルインフラテックの事業撤退に際し、継続的なサービス提供について相談を受け、協議を進めてきた。
結果、継続的で安定したサービス提供を維持し、顧客に安心して使用できる環境を提供することが業界への信頼にも繋がると判断し、本事業譲受を決定した。
耐久性に優れ、安全性の高いランニングタイプのフレキシブルコンテナバッグは、今後も国内市場において不可欠な物流資材である。
一度限りの使用を前提とした「クロスタイプ」と比較して、洗浄して繰り返し使用できるランニングタイプは、環境負荷の低減効果が高く、今後も需要が見込まれる。