2025年度の新入社員の7割が「初任給で親や家族へのプレゼント」を予定していることが、企業向け教育研修・採用支援事業のジェイックが実施した調査で分かった。

ジェイックが提供する新入社員研修の受講者に対して、生活費以外で初任給をどのように使いたいかを聞いたところ、「親や家族へのプレゼント」(71.8%)が最多で、「趣味」(46.4%)、「貯蓄」(40.3%)、「自分へのプレゼント」(34.0%)などを大きく上回った。
初任給の使い方(複数回答)
親や家族へのプレゼント | 71.8% |
趣味 | 46.4% |
貯蓄 | 40.3% |
自分へのプレゼント | 34.0% |
飲食費や交際費 | 23.7% |
投資(新NISAなど) | 13.9% |
スキルアップ等の自己投資 | 13.1% |
奨学金等の返済 | 11.0% |
その他 | 1.2% |
親や家族へ贈りたいものは、「レストランなどでの食事」(29.9%)が最多で、「食品やお酒」(16.6%)、「旅行(親と一緒に行く)」(9.7%)、「雑貨(食器、財布など)」(8.0%)などが挙がった。
初任給の使い方について例年上位に挙がる項目に大きな変動は見られず、ジェイック取締役の近藤浩充氏は「親や家族へ贈るプレゼントとしては、『レストランなどでの食事』『食品やお酒』『旅行(親と一緒に行く)』といった、『食』や『旅行』を通じたコミュニケーションを大切にしたいという価値観がうかがえます」と分析する。
<初任給を引き上げたり、処遇を改善する企業が増加>
・初任給を引き上げる企業が5割超
・JR東日本やノジマなどが奨学金の返済を支援
・採用難と離職リスク上昇で処遇・転勤の見直し加速
また、就職活動やキャリアについて親に相談する学生が多いことから、近藤氏は「採用を行う企業にとっては、学生や新入社員だけでなく、その親や保護者にも、信頼感や安心感を届けられるような関わりや情報発信を行うことが、今後も重要になるといえます。具体的には、内定通知書とともに保護者向けの手紙を添えるほか、内定式や入社式に招待し、職場見学や企業説明を通じた理解を深めてもらう取り組みなどが有効です」と助言している。
「初任給の使い方」調査の詳細はこちら
https://www.jaic-g.com/news/pressrelease/250415/
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