【事業開発職の中途採用】候補者が少ないため、必須条件緩和と入社後に不足部分を補う支援が必要

イフビズ

古川 賢人 代表取締役 事業開発.comエージェント運営責任者

【PROFILE】起業家、事業家。アクセンチュアでのデジタルマーケティングコンサルタントを経て、Gigiを創業。飲食店とお客様をつなぐプラットフォームの立ち上げから運用まで管掌。サービス全体で200万回以上の利用、グッドデザイン賞、日本ギフト大賞、ACCブロンズ等受賞。2021年4月には世界的経済誌Forbesよりアジア太平洋地域を対象に活躍する30歳未満の人材として選出され、Forbes 30 Under 30 Asia 2021 を受賞。

先行きの見通しが依然として困難な経済状況、グローバル化/IT化によるプロダクトライフサイクルの加速化、そして乱高下の激しい株価とは逆行するような実体経済の鈍化により、企業は「事業」に真剣に向き合う機会に直面しています。

このような環境では、「戦略構築から実行支援まで可能」でありながら「事業を作れる、または、成長させられる人材」=「事業開発職人材」の需要は増加傾向にあります。

「ふわっとしたボールでも対応できる」ようなミッション達成型の事業開発人材は、不明瞭な市場環境では必要性がより高まりつつあります。

求人情報は、より抽象度が高く、難易度の高い課題に対して粘り強くコミットできることをイメージさせるような条件で提示されるケースが散見されます。そのため、事業に対して「戦略的現場監督」として挑戦できるような人材は、市場価値が高く、高オファーが提示されやすい状況です。

営業職やマーケティング職と比較すると事業開発人材は母数自体が少ないです。言い換えるならば、適切な人材を見つけること自体の難易度が高い傾向にあります。そのため、選考必須条件を緩和し、入社後に不足部分を補うようなスタンスですと、採用は成功しやすいです。

メンバークラスでは、期待するミッションによって、事業開発職種自体の経験を問わないような人材の採用は成功しやすいです。例えば「コンサルティング会社就労経験」「事業戦略策定経験」「新規事業立ち上げ参加経験」のようなイメージです。

一定の再現性を見込めるような条件で採用を進め、入社後にチームと合流する中でスキルアップしていくような動き方が主流化しているように見受けられます。

マネジメントクラスでは、依然として事業開発経験者が求められる傾向にありますが、人材自体が少ないため、これまでの経験値として「企業規模や業界経験は問わない」ような採用が目立ちます。事業開発に必要な戦略から実行までのスキルベースでの採用であるとも言い換えられるでしょう。

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