趣味にもいろいろある。社長の趣味といえば「ゴルフ」を思い浮かべる人も多いと思うが、「ランニング」も経営者にぴったりの趣味の1つだ。
身体を適度に動かすことでメンタルのリフレッシュにもつながるし、身体も引き締まる。「会社の顔」である社長の見た目がすっきりすれば、自社のブランドイメージにも少なからずプラス効果があると言えよう。経営者にとってのランニングの魅力を解説する。
目次
ランニングは経営者に最適な趣味
趣味は大きく「身体を動かす趣味」と「頭を使う趣味」に分かれる。身体と頭を両方バランスよく使うことが必要な趣味もあるが、ランニングの場合はほとんど頭を使う必要がないので、「身体を動かす趣味」に分類される。
そのためランニングは、日頃から頭を使うことが多い立場である経営者にとっては、うってつけの趣味だ。ランニングなら単純作業のように身体を動かし続ければいいため(※もちろんペース配分などには頭を使うが)、頭を休めつつ運動でリフレッシュすることができる。
また、普段多くの人と関わりながら仕事をしている経営者にとっては、ランニングが「1人でできる」ことも気楽でいい。
経営者がランニングを始めるメリット
もう少し詳しく経営者がランニングを始めるメリットを説明していこう。
メンタルのリフレッシュ
経営者は、与えられた仕事さえしていれば給料が必ずもらえる、といった類いの立場ではない。自分のため、そして従業員の生活を守るためにも、常に売上や利益、そしてコストのことを考え、努力も続けなければならない。
そんな立場の経営者は、日頃から大きなストレスにさらされているケースが多い。
ストレス計測アプリ「ストレススキャン」の過去の調べによると、ランニング習慣がある人ほどストレス指数は低く、「ほぼ毎日ランニングをしているグループは、ランニング習慣のないグループよりストレス指数の平均が15.0%も低い」と分析している。
このことからも、ランニングは経営者のメンタルのリフレッシュにつながることが分かる。
場所を選ばずできる
ランニングはシューズとウェアさえあれば、基本的には場所を選ばない。出張先に行くとき、シューズとウェアをスーツケースに詰めて出掛ければ、宿泊しているホテルを起点に、朝や夜の空いている時間にランニングができる。
このような気軽に場所を選ばずできることがランニングの良い点であるが、もう1つ付け加えたい。それは、普段走らない場所でランニングをすることが、ランナーにとっては非常に心が躍ることであるという点だ。
毎日同じコースを走っていると少なからず飽きてくるため、旅先でのランニングはランナーにとって旅行の醍醐味の1つとなる。
見た目を引き締めることができる
前述の通り、ランニングは身体を動かす趣味だ。将棋などの主に頭を使う趣味とは違い、フィットネス効果があるので、身体を引き締めることができる。
ランニングをダイエットにつなげたい場合は、少なくとも30分以上は走り続けた方がいいと言われる。そのため、走る速さに重点を置くのではなく、なるべく長時間走ることを心がけよう。
また、空腹時に運動すると身体の脂肪がエネルギーとして消費されるため、ダイエット効果が高まりやすい。
「初心」を取り戻すきっかけに
経営者として成功すると、中には「天狗」になってしまう人もいる。もちろん、自分に自信をつけるのはいいことだが、初心を忘れてはいけない。
これはランニングに限ったことではないが、自分が成功していない分野で新たに何かをし始めると、上には上がいることを如実に実感する。ランニングの場合も当然、トップランナーにアマチュアランナーが敵うわけがなく、初心を取り戻すきっかけを与えてくれる。
ゴルフとランニングの良さを比較
民間調査会社の東京商工リサーチが過去に行った調査では、社長の趣味の1位は「ゴルフ」だった。そのゴルフとランニングを比較した場合、ランニングの良さはどのような点で際立つだろうか。
例えば「お金」の面ではランニングに軍配が上がる。シューズやウェアなどにお金がかかるが、ゴルフほど高額ではない。「手軽さ」でもランニングが勝る。個人競技であるため、ゴルフのように仲間と一緒でなければコースを回れないといったことにならない。
釣りとランニングの良さを比較
前述の調査でゴルフの次に多かった趣味は「釣り」だ。釣りとランニングを比べると、時期や場所の面ではランニングが勝る。釣りの場合、「狙う魚の時期」に合わせて「釣れる場所」に行かなければならないが、ランニングは時期も場所も選ばない。
まずは1日10分からでも
最後に付け加えるなら、「太陽を浴びることができる」ことや「スマホデトックスができる」こともランニングのメリットとして挙げられる。両方とも自律神経を整える上で重要なポイントだ。
もしあなたが経営者で趣味がないなら、まずは1日10分からでもいいのでランニングを始めてみてはいかがだろうか。
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文・岡本一道