ミハル・コーエン・ブロムバーグさんは、マーケティングから起業までさまざまな分野に精通した多才なプロフェッショナルです。イスラエル・オープン大学で学士号を取得した後、マーケティングを学び、ネゲヴ・ベン=グリオン大学でMBAを取得。卒業後は、ブランドマネージャー、またマーケティングの専門家として実務経験を積みました。
ミハルさんの情熱と才能はビジネス分野に留まりません。初の絵本『THE Tree of STArS: Friends forever』を上梓し、新たに絵本作家としての実績が経歴に加わりました。
今回の独占インタビューでは、新進気鋭の絵本作家であるミハルさんが『THE Tree of STArS: Friends forever』を書くことになったきっかけや、人とのつながり、そして絵本の展望についてお伺いしています。
旅を通した出逢いが着想に
旅好きなミハルさん。今まで訪れたあらゆる場所でその土地それぞれの魅力や美しさを感じてきたといいます。
――日本の印象はいかがでしょう?
「日本では、文化、さまざまなレストランやアトラクション、また四季折々の美しい自然を楽しんでいます。街はいつもきれいだし、日本の方々は親切ですね」
――次に訪れたい場所は?
「沖縄の砂浜やビーチをぜひ体験してみたいし、北海道の美しい自然も見てみたい ですね」
ミハルさんとその家族は、旅を通して多くの人々と出逢い、素晴らしい絆を築いてきました。まさにその出逢いこそが『THE Tree of STArS: Friends forever 』の1ページ1ページを作り上げています。
新型コロナウイルスと共存していかなければならない社会で、多くの人が、人とのつながりの大切さを実感したのではないでしょうか。この絵本は、「友情と絆」というテーマをとりとめなく描いたショーケースとなりました。
「パンデミックが始まってから、人々は疎遠になり、より画面に”釘付け”になっていますね。まさに今この時こそ、外に出て、人と触れ合うべきなのです」
本書のイラストを担当するのは、ベツァルエル美術デザイン学院卒業生のディクラ・ダヤンさん。ミハルさんがプロデュースしたイベントで知り合いました。
「暗い背景によって夜空に輝く星を強調し、友人が私たちの人生にどれだけ「光」を与えてくれるか、また与えられるかを表現しています」
使用されているフォントも、このテーマに結びついているといいます。
「さまざまなフォントや異なるフォントサイズ、また太字を用いて、人の多面性を表現しているんです」
ミハルさんは 、過去6年間に渡って本書の執筆に取り組んできました。経験がない分、心のこもった作品を作ることに努めてきました。
「スケジュールを決めず、時間を見つけては取り組むという形です。
この分野で経験はなく、制作に専念する時間もありませんでしたから、いつも仕事が終わって子供が眠った後に執筆していました。そんな状況からこの本と歌は生まれたんです。今、家には紙媒体の本が1冊あり、子供たちに読み聞かせする知識も身につきました」
「信条の違いが、人を分けるべきではない」ーー執筆のきっかけとなった2つの出来事
ミハルさんがこの絵本を作ることになったきっかけが2つあります。
ミハルさん家族がアフリカからヨーロッパに移住したばかりの頃、長男のアミット(ヘブライ語で「友人」の意味)が誕生しました。当時、彼女は周りに知り合いがおらず、息子が直面するかもしれない課題について考えるようになりました。
「息子が容易に人とつながり、人を受け入れられるようになってほしいと思ったのです。助けること、また助けられることを学ぶチャンスは常にあります。また、仲間がどこにいようと、小さなことでも大きなことでも共有できる可能性があるはずです」
2つ目の出来事は、ミハルさんが幼いころに起こりました。新しいクラスメートがクリスマスを祝おうとみんなを招待したのですが、誰も来なかったのです。
「友情の大切さよりも、宗教の問題が優先されることが、とても気になったのを覚えています。信条の違いが、人と人を分けるべきではありません。私たちは異なる人々と接することでより強くなりますし、それは豊かな文化の源でもあるんです」
この本を書くことで、ミハルさんは自分自身を振り返ることができたといいます。
「なぜ自分はこれをやっているのか、と事あるごとに自問し、私のメッセージが伝わらないのではと心配になりました。作品を作ったところで何にもならない、数えきれない本やYouTube動画の、大海の一滴に過ぎないのではないかと。
ですが、まずは後先を考えず、自分の直感に従うことにしました。執筆を通して、友人や夫のサポートに頼ることも学びました。彼らなしではとてもやっていけなかったでしょう」
――今後の執筆活動や『THE Tree of STArS: Friends forever』の展望は?
「夢はたくさんあります。ひとつは、この本に登場するすべての国の物語を書き、その国の生活をふくらませていくことです。でもまずは、この本の行方を見てみようと思います。
この記事が、本の価値観に共感してくれる人や出版社に届くきっかけになったら嬉しいですね」
詳細や最新情報については、この本のテーマソングや絵本読み聞かせのYouTube動画、またFacebookページやInstagramをぜひご覧ください。
また、英語・ヘブライ語の電子版、ソフトカバー版をAmazonで購入可能なほか、日本語版も近々完成予定。今後、他の言語にも翻訳していきたいとミハルさんは考えています。
ミハルさんは現在、スポンサーや出版社を探しており、読み聞かせイベントやソーシャルメディアを通じてこの本を宣伝しています。
7月23日~24日に渋谷駅近くで開催されるイベント「Dream’In Park」では、ミハルさんが印刷した本を限定販売し、読み聞かせイベントも開催されます。 ぜひこの機会にミハルさんの世界に触れてみてください。
イベント名:DREAM’IN PARK.
日時:2022年7月23日(土)〜7月24日(日)
会場:渋谷ストリームホール+渋谷ストリーム前稲荷橋広場
関連サイト:https://zaiko.io/event/348999
当日券:大人 3000円 / こども4000円 (15歳まで)
1Dayチケット:大人 2700円
1Dayチケット:こども3700円
2Daysチケット:大人 5000円
2Daysチケット:こども7000円
※2歳以下入場無料 ※1Dayチケットは、どちらか1日にご来場いただけます。
各種イベント出演、取材のお問合せ
ミハル・コーエン・ブロンバーグ(Michal Cohen Bromberg): mishmish.world.kids@gmail.com