ネットショップ開業時の8つの仕入れ方法を紹介!仕入れの流れから失敗事例まで解説

「ネットショップを開業したいが、どこから商品を仕入れるべきかわからない」

ネットショップの開業を検討している方のなかには、上記のような悩みがある方もいるのではないでしょうか。

本記事では「ネットショップ開業時に商品を仕入れる流れ」と「8つの仕入れ方法」を中心に解説します。ネットショップ開業時の仕入れに必要な情報をまとめているため、仕入れに不安がある方はぜひお読みいただき、商品の仕入れにお役立てください。

目次

  1. ネットショップ開業時に商品を仕入れる流れ
    1. 1.ショップのコンセプトを決める
    2. 2.市場・競合他社をリサーチする
    3. 3.販売する商品を決める
    4. 4.仕入れ先の候補を洗い出す
    5. 5.仕入れ先を決める
    6. 6.実際に商品を仕入れる
  2. ネットショップ開業時の仕入れ方法8つ
    1. ネットの仕入れサービスを利用する
    2. 見本市・展示会などのイベントに参加する
    3. メーカー・作家に問い合わせる
    4. 卸売業者から仕入れる
    5. 海外から仕入れる
    6. OEMを利用する
    7. ドロップシッピングを利用する
    8. 新たなバリューチェーンサービスを利用する
  3. ネットの仕入れサービス5選
    1. 【国内】スーパーデリバリー
    2. 【韓国】BUYON
    3. 【韓国】Gmarket
    4. 【中国】AliExpress
  4. ネットショップの仕入れ先選びで確認すべき5つのポイント
    1. 継続して仕入れられるか
    2. コンセプトに合った商品があるか
    3. コミュニケーションが取りやすく信頼できるか
    4. 最小ロット数はあるか
    5. 原価率はどのくらいか
  5. ネットショップの仕入れにおける失敗事例
    1. 受注発注形式のケース
    2. トレンドの商品を大量に仕入れたケース
    3. 輸入商品の入荷が遅れたケース
  6. まとめ

ネットショップ開業時に商品を仕入れる流れ

ネットショップの開業時には、以下の流れで商品を仕入れます。

  1. ショップのコンセプトを決める
  2. 市場・競合他社をリサーチする
  3. 販売する商品を決める
  4. 仕入れ先の候補を洗い出す
  5. 仕入れ先を決める
  6. 実際に商品を仕入れる

1.ショップのコンセプトを決める

始めに、立ち上げるネットショップのコンセプトを決めます。コンセプトによって販売戦略・仕入れ先が異なるため、ショップ運営の要になる工程です。

具体的なイメージがある場合は、そのイメージをもとにコンセプトを固めます。一方で漠然としている場合は、ネット上のECショップに訪れ、各ショップの特色に注目しながら情報を集めましょう。

ネットショップの「ターゲット」と「目指したい雰囲気」も明確にすれば、仕入れる商品が選びやすくなります。

2.市場・競合他社をリサーチする

ネットショップのコンセプトが固まったら、カテゴリーの市場・競合他社をリサーチします。

ネットショップで売れる商品を仕入れるには「市場での立ち位置」や「他社との差別化」が重要です。リサーチしたうえで、自社が優れている・勝機がある部分を洗い出せば、消費者に選ばれるネットショップの運営につながります。

また競合が多い市場の場合、チャンスのある市場を見つけることも有効です。消費者のニーズにピンポイントでアプローチできれば、大きな市場で勝負するよりも高い成果が得られる可能性があります。

市場・競合他社をリサーチし、仕入れる商品選びの参考にしましょう。

3.販売する商品を決める

市場・競合他社をリサーチしたら、ネットショップで販売する商品を決定します。ネットショップのコンセプトに基づいて「ショップに訪れた消費者が購入したい商品」を検討します。

たとえば「10代~20代でプチプラコスメを愛用する女性」がターゲットの場合、ネットショップで扱う商品は「手に入れやすい価格帯のうえ性能が高いコスメ」が適しています。安価だからと言って性能が低かったり、バリエーションが少なかったりすると、成果が上がらない可能性が高いでしょう。

また「30~40代で品質の高い洋服を普段使いする男性」がターゲットの場合、ネットショップで扱う商品は「こだわって制作している質の高い洋服」が適しています。安さを売りにした手頃な商品は購入される可能性が低いでしょう。

なお「売りたい商品」と「利益が上がりやすい商品」は必ずしも一致しない点に注意が必要です。そのため、コンセプト・ターゲットに合っていて「利益があがる商品かどうか」を意識して、ネットショップで販売する商品を選定しましょう。

4.仕入れ先の候補を洗い出す

ネットショップで扱う商品が決まったら、仕入れ先の候補を洗い出しましょう。仕入れ先として利用できる媒体は幅広く、同じ商品でも「購入可能な最小・最大単位」や「価格」が異なる可能性があります。そのため、仕入れ先の候補を複数出しておきましょう。

たとえば、限定商品・生産が終了した商品などは「フリーマーケット」「ネットオークション」などを活用するのが有効です。入手しやすい定番商品であれば「ネットの仕入れサービス」や「卸売業者」から仕入れられる可能性があります。

ネットショップで販売予定の商品の特徴に応じて、仕入れ先の候補を挙げてみましょう。

5.仕入れ先を決める

次に、複数の仕入れ先を比較して選定します。仕入れ先は「トラブル時に商品を全く仕入れられなくなる」といったリスクを回避するために、複数確保しておくのが一般的です。

仕入れ先の選定時には「商品の価格・品質」や「サービスの充実度」「仕入れ可能な数」などを意識して選びましょう。

ネットショップで販売して利益を得るうえで「商品をいくらで仕入れられるか」は重要な要素です。ただし価格が安くても品質の悪い商品であれば、消費者の信頼が得られません。消費者との信頼関係を築いてリピーターを獲得するために、商品の価格・質のバランスを重視しましょう。

また、仕入れ先が「希望する納期に合わせて発送してくれるか」「問い合わせに対して迅速に対応してくれるか」といった点も重要です。柔軟に対応してもらえる仕入れ先であれば、問題が起きても、素早く解決できます。そのため、仕入れ先の対応力・柔軟性も踏まえて選びましょう。

さらに、商品の仕入れ可能な下限・上限単位に関しても確認しましょう。たとえば、仕入れられる数が希望より少ない場合「購入したい消費者に対して商品が足りない」といった、機会損失につながる可能性があります。また、希望より多い場合「商品を売り切れないままトレンドが過ぎ、在庫を抱える」といった問題が起きる可能性があります。可能な限り、希望の数に近い仕入れ先を選んで損失を防ぎましょう。

このように、仕入れ先を多角的な視点で見たうえでの選定が重要です。「消費者からの信頼獲得」や「機会損失の防止」のために、適した仕入れ先を選びましょう。

6.実際に商品を仕入れる

仕入れ先が決まったら、ネットショップで販売する商品を実際に仕入れます。卸売業者・メーカーなどと直接契約する場合、契約に基づいて仕入れます。またネット上の仕入サービスを利用する場合、サイトの規約に沿って商品を購入します。

なお、在庫を抱えない「ドロップシッピング」を利用する場合「どのように商品を売るか」といった戦略部分に注力します。取引先によって仕入の流れが異なるため、仕入方法に適した流れを確立し、効率的かつ成果が得られるネットショップ運営を実現させましょう。

ネットショップ開業時の仕入れ方法8つ

ネットショップ開業時の商品を仕入れる方法は、次の8つあります。

・ネットの仕入れサービスを利用する
・見本市・展示会などのイベントに参加する
・メーカー・作家に問い合わせる
・卸売業者から仕入れる
・海外から仕入れる
・OEMを利用する
・ドロップシッピングを利用する
・新たなバリューチェーンサービスを利用する

ネットの仕入れサービスを利用する

オンラインで商品を仕入れられるサービスがあります。ネットショッピングを利用するような流れで、卸売業者から商品の購入が可能です。国内の代表的なサービスは「スーパーデリバリー」や「ネッシー」などが該当します。

ただし「一般消費者の登録を認めていない」「卸価格を会員限定で公開している」といったサイトが多く、登録時に事業情報を確認したうえで審査されるケースもあります。そのため、仕入先として利用する場合は「サービスの利用条件を満たしているか」を確認しておきましょう。

見本市・展示会などのイベントに参加する

見本市や展示会などのイベントに参加して、取引先を見つける方法もあります。代表的なイベントは、バッグ・アクセサリーなどのあらゆるファッション雑貨が出展される「国際ファッション雑貨EXPO」や、ギフト・生活雑貨が展示される「インターナショナル・ギフト・ショー」などがあります。

大型イベントでは多くの商品が出展されているため、多くの商品から気に入ったものを探し出せる可能性があります。また商談に特化している展示会もあり、受発注まで進められるケースもあります。

一方で、招待状がなければ入場できない展示会もあります。事前に公式サイトから請求することで招待状を送付してもらえるケースもあるため、参加時には「招待状の要否」や「招待状の入手方法」などを事前に確認しておきましょう。

メーカー・作家に問い合わせる

「普段使用している商品」や「偶然見かけて気になっている商品」などを仕入れたい場合、メーカーや作家に直接問い合わせる方法があります。電話・メールを使用して問い合わせるのが一般的であり、以下の情報を伝えるとスムーズに交渉できます。

・ショップ名
・ショップのコンセプト
・ショップの規模
・予定している商品ラインナップ
・実店舗の有無
・ショップのオープン時期

また、ハンドメイドマーケットプレイスに気になる作家がいる場合、メッセージ機能を活用してアプローチする方法もあります。たとえば「minne(ミンネ)」や「Creema(クリーマ)」などから連絡して、商品開発や専属契約などの相談を持ちかけるのも1つの方法です。

卸売業者から仕入れる

実店舗で商品を見てから仕入れたい場合、実店舗の卸売業者から商品を仕入れる方法があります。東京にある主要な問屋街には、調理器具の卸売業者が並ぶ「浅草・かっぱ橋道具街」や、衣料品の卸売業者が並ぶ「馬喰町・横山町問屋街」などがあります。

業者によっては「企業であることを示す書類が必要」といった独自のルールが存在するケースもあるため、訪れる前に情報収集したうえで足を運びましょう。また、名刺を用意しておけばスムーズに交渉を進められる可能性があります。ショップ開店前であっても、名前・住所をはじめとした情報を記載した名刺を用意しておきましょう。

海外から仕入れる

海外から仕入れたい場合は「ネット上の仕入サービスを利用する」「現地に出向いて買い付ける」といった方法があります。

日本と同様、海外にも業者向けの仕入サービスがあるため、インターネットを通じて商品の仕入が可能です。たとえば、中国のアリババグループが運営する「AliExpress(アリエクスプレス)」や、韓国のeBay Korea社が運営する「GMarket(ジーマーケット)」などがあります。

サイト上の情報は英語・中国語などで表記されていますが、翻訳ツールを活用すれば日本語に翻訳できるため、語学力に自信がない方でも購入可能です。クレジット情報の入力だけで代金を支払えるため、海外の商品を簡単に仕入れられます。

一方で「運送費がかかる」「納期が長い」といった点を認識しておく必要があります。また、日本のサイトでの購入と比べると「誤発送」や「不良品」などのトラブルが多い点にも注意が必要です。

ネットのサービスを利用せずに現地で買い付ける場合、「珍しい商品を開拓できる」「日本のほかのネットショップと差別化できる」といったメリットがあります。

一方で「渡航費・滞在費などのコスト」や「交渉の語学力・センス」「仕入価格が適正かどうかの判断」などが必要になることを認識しておきましょう。

OEMを利用する

オリジナル商品を製造・販売したい場合、OEMを利用する方法があります。OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、オリジナル商品の企画・デザイン・製造などをノウハウがあるメーカーに委託する方法です。

OEMには「自社ブランド商品が製造できる」「生産ラインの確保が必要ない」「ロットの調整がある程度可能」といったメリットがあります。初心者でもオリジナル商品が作れるため、ネットショップ開業時に有効活用できる方法です。

一方委託先の生産能力に依存するため、自社の技術力・生産力が成長しない可能性があります。また、委託先が将来の競合になり得る点も認識しておきましょう。

ドロップシッピングを利用する

商品を仕入れずに、ドロップシッピングを利用してネットショップを運営する方法があります。ドロップシッピングは商品の注文が入ったら、卸売業者・メーカーから消費者に対して直接発送してもらう方法です。

ネットショップ側は、注文が入ったら卸売業者・メーカーに注文情報を送信するだけで、商品が発送される仕組みです。そのため「梱包・発送作業が不要」「在庫を抱えるリスクがない」といったメリットがあります。

以下の記事では、ドロップシッピングを採用するメリット・デメリットを解説しています。おすすめサイトも紹介しているため、ぜひ併せてご覧ください。

ネットショップ開業時の8つの仕入れ方法を紹介!仕入れの流れから失敗事例まで解説
【関連記事】【初心者向け】ドロップシッピングとは?採用するメリットやデメリット、おすすめのサイトもご紹介!
2023-11-02

新たなバリューチェーンサービスを利用する

OEMのような感覚で商品を仕入れられる「itsumo.SNIFF(いつもスニッフ)」という新たなサービスが誕生しています。アリババが運営する「Alibaba1688」と株式会社SNIFFが共同で提供するサービスです。

Alibaba1688のサプライチェーン・ビッグデータを活用し、戦略に合わせたOEM/ODM製造を提案します。個人向けではなく、法人でオリジナル商品を仕入れられるうえに、発送まで依頼可能です。企画は自社で行い、製造は外注で進めます。初期投資が少なくて済むため、チャレンジしやすいのが特徴です。

ネットの仕入れサービス5選

ネット上で利用できる仕入れサービスを5つ紹介します。

【国内】スーパーデリバリー

ネットショップ開業時の8つの仕入れ方法を紹介!仕入れの流れから失敗事例まで解説

引用:スーパーデリバリー

スーパーデリバリーは、幅広いカテゴリーの商品を扱う仕入れサイトです。2024年3月時点での商品数は160万以上、出展企業数は3,000以上に及び、多岐にわたる商品を提供しています。

「インテリア小物」や「文具」などの商品カテゴリごとに特集を組み、目当ての商品を見つけやすくしているのが特長です。さらに、「メーカーのライブコマース」や「仕入れに役立つノウハウ」を紹介するライブ配信も行っています。

法人でも初期段階から利用可能で、futureshopを利用しているEC事業者様のなかには、スーパーデリバリーを活用している店舗様も存在します。

商品ラインナップを拡大する際に、自社商品だけでは限界があるケースがあります。そこでOEMを活用し、商品の幅を広げることが可能です。「オリジナル商品の製造中に仕入れでつなぐ」といった場面で活用できる仕入サイトです。

【韓国】BUYON

ネットショップ開業時の8つの仕入れ方法を紹介!仕入れの流れから失敗事例まで解説

引用:BUYON

BUYONは、韓国の卸売業者が出展している仕入サイトです。衣料品やバッグ、靴に特化して商品を取りそろえています。ネットショップの規模・仕入予算に応じて、4つのプランから選べます。初期費用11,000円、月額3,278円から利用できるため、海外仕入れが初めての方でも利用しやすい仕入サイトです。

【韓国】Gmarket

ネットショップ開業時の8つの仕入れ方法を紹介!仕入れの流れから失敗事例まで解説

引用:Gmarket

Gmarketは、eBAY Korea社が運営する韓国のショッピングモールサイトです。韓国のブランドがそろっており、衣料品やコスメ、アクセサリーをはじめとした幅広いカテゴリーの商品を扱っています。日本語・日本円での表記に対応しているため、日本ユーザーが使いやすいサイトです。

【中国】AliExpress

ネットショップ開業時の8つの仕入れ方法を紹介!仕入れの流れから失敗事例まで解説

引用:AliExpress

AliExpressは、中国の大手EC企業アリババが運営する海外向けのBtoCサイトです。中国のメーカーや卸売業者から商品を直接購入できるうえに「価格が安い」「価格に送料が含まれている」といった商品が多いのが魅力です。

トップページ・商品ページは日本語で表記される一方で、トラブルが起きた場合に出品者とやり取りする場合は英語・中国語を使う必要がある点に注意が必要です。

ネットショップの仕入れ先選びで確認すべき5つのポイント

ネットショップの仕入れ先を選ぶ際は、次の5点を確認しましょう。

・継続して仕入れられるか
・コンセプトに合った商品があるか
・コミュニケーションが取りやすく信頼できるか
・最小ロット数はあるか
・原価率はどのくらいか

継続して仕入れられるか

仕入れ先選びでは、取り扱いたい商品が「継続的に仕入れられるかどうか」を確認しましょう。

商品のラインナップが多くても欠品が目立つショップは、消費者からの信頼が得づらい傾向があります。また人気商品を扱っている場合、ユーザーのリピート購入が期待できる一方で、欠品が続けば顧客満足度が低下します。

消費者のニーズに応えて信頼関係を築くために、安定的に商品を仕入れられる取引先を選びましょう。

コンセプトに合った商品があるか

運営するネットショップの「コンセプトに合った商品が豊富かどうか」を確認しましょう。仕入れ先が「人気商品を多く扱っている」「仕入れ価格が抑えられる商品がそろっている」といった場合であっても、コンセプトに合っている商品が少なければ取引先として選ぶべきではありません。

気になる仕入れ先がある場合、ネットショップのコンセプトを再確認したうえで取引するかどうかを検討しましょう。

コミュニケーションが取りやすく信頼できるか

商品を仕入れる際は、発注・支払いなどのさまざまなタイミングで取引先とやり取りします。場合によっては「仕入れた商品が破損していた」「納期が遅れた」といったトラブルが起きる可能性があるため、コミュニケーションが取りやすく、誠実な対応が期待できる取引先かどうかを確認しましょう。

通常時・トラブル時に連絡が滞る場合、ネットショップの運営にも悪影響が出てしまいます。最悪の場合、消費者からの信頼を失う恐れもあるため、取引前に「業界での評判を調べる」「契約前に気になる点を質問する」といった方法で、信頼できる取引先であるかどうかを見極めましょう。

最小ロット数はあるか

仕入れ先・商品によっては、商品の最小ロット数が決まっているケースがあります。希望の仕入れ数に対して最小ロット数が大きい場合、在庫を抱えて損失につながる恐れがあります。

そのため、希望の仕入れ数に対して過大な最小ロット数が設定されている場合、より少ないロットで対応してもらえる仕入れ先がないかどうかを確認しましょう。

原価率はどのくらいか

仕入れ先から商品を仕入れた場合の原価率を確認しておきましょう。ネットショップでは、原価率と商品のラインナップとのバランスが重要です。特に雑貨系の場合は「オリジナル商品」サイト内検索の場合は「自社ネットショップで取り扱っていない商品」などが検索されていると、商品のラインナップ追加が検討される傾向があります。その間に仕入れを行うため、原価率を確認したうえで取引先をえらびましょう。

ネットショップの仕入れにおける失敗事例

ネットショップの廃業率は、一般的に創業1年目で3割、2年目で5割が廃業するといわれています。開業時の仕入れ段階で、失敗事例を踏まえてしっかりと対策する必要があるでしょう。

ここからは、ネットショップにおける仕入れの失敗事例を、以下のケース別に紹介します。

・受注発注形式のケース
・トレンドの商品を大量に仕入れたケース
・輸入商品の入荷が遅れたケース

受注発注形式のケース

家具や工芸品、自動車部品などのジャンルのなかには、受発注形式で商品を用意するケースがあります。この場合、消費者側は「納品まで時間がかかるが、欲しい商品が手に入る」といった条件を了承したうえで購入します。

しかし、商品ページ・ショッピングカートなどに受発注形式であることを明記していない場合「購入後のキャンセル」や「クレーム」などにつながるケースもあります。卸売業者・メーカーに都度発注するため、消費者の手元に届くまで時間がかかることをわかりやすく記載し「消費者との認識の相違」を防ぐ必要があるでしょう。

トレンドの商品を大量に仕入れたケース

トレンドになっている商品を大量に仕入れたものの、商品の人気が長く続かずに過剰在庫になってしまったケースがあります。一度人気が落ちた商品は、大幅に値下げをしても売れにくい傾向があります。具体的には、アパレル・セレクト雑貨・日用雑貨などのジャンルで起こる確率が高い事例です。

トレンドだけに注目するのではなく、消費者ニーズの動向も注視して「適正な数の商品」を仕入れる必要があります。商品ニーズがなくなれば現金化が難しくなるため、経営にも長期的に悪影響を及ぼすリスクがあることを認識しておきましょう。

輸入商品の入荷が遅れたケース

輸入商品の商品到着予定日を見込んでプロモーションし、多くの購入数を記録したものの、商品到着が遅れて「キャンセルが続出した」「消費者からの信頼を損なった」というケースがあります。

海外から仕入れる際は「商品到着までのタイムラグ」や「想定外の経費」などが発生する可能性があります。そのため輸入商品の販売時は、販売日・価格設定ともに余裕を持って設定する必要があります。

まとめ

ネットショップの仕入れ先は「ネットの仕入れサービス」をはじめとした幅広い選択肢があります。取引先選びでは「継続して仕入れられるか」「コンセプトに合った商品があるか」「原価率はどのくらいか」などの確認により、自社ショップの「安定的な運営」に貢献してもらえるパートナーと取引できます。

本記事で紹介した8つの仕入れ方法を参考に、自社ショップに適した仕入れ先を選びましょう。