共存・共栄・共生の心で業績向上を図る収益不動産会社ー日本土地建物
(画像=経済界)

日本土地建物 代表取締役 神山重子(かみやま・しげこ)
神山代表(右)は社員表彰を通じて、職場の士気向上に努めている

日本土地建物は収益不動産の仕入れやリノベーション、再販、賃貸管理を手掛けている。首都圏を中心にマンションやビル、ホテルなどの優良物件を取得し、バリューアップした上で投資家に提案、コロナ禍でも業績を拡大している。好調な経営の背景には、社内イベントや業者向けゴルフコンペの開催といった独自のコミュニケーション施策がある。神山重子代表取締役に取り組みを聞いた。(経済界電子版より転載

定期ミーティングで経営方針を社員に浸透

日本土地建物はニッテイ(現・ニッテイホールディングス)と長谷工アーベストの出身である神山重子代表が設立した。創業以来、18期連続で黒字を達成。昨年4月期の売上高は36億円と前期に比べて増収を果たし、2022年4月には新卒社員10人の入社を予定するなど、順調に業容を拡大している。

その大きな原動力となっているのが独自のコミュニケーション施策だ。かねてから社内向けに経営計画発表会や経営戦略ミーティングを開催することで、経営方針や業績目標の浸透に努めている。

「昨年11月に実施した経営計画発表会では、首都圏以外へのエリア拡大戦略を打ち出しました。既に京都の区分マンションや、ハワイにある『ザ・リッツ・カールトン・レジデンス・ワイキキビーチ』とオーストラリアのカジノ付きホテルレジデンスの1室を取得し、安定した賃料収入を得ています。最近では営業担当者が新型コロナの状況を注意深く見極めながら、大阪や京都など地場の不動産仲介会社をくまなく訪問して情報を収集しています。社員が会社の方向性を十分理解した上で、自発的に動いていますね」

また、昨年10月の経営戦略ミーティングでは、ITツールを活用した業務効率化や自社の強みをいかに磨くかをテーマに議論を重ねた。オンライン戦略においては、不動産の契約時に欠かせない重要事項説明をオンラインで行う「IT重説」の推進や、書類のペーパーレス化について討議。同社の管理物件で生じた家賃支払いへのクレジットカード対応を含むキャッシュレス化も議題に挙がった。また、会議では自社の強みを「営業担当者によるレスポンスや物件購入時における決断の早さ」と結論付け、現在は社員に裁量を与えて迅速な対応を促している。

「社員同士が情報交換しつつ、仕入れ活動のスピードアップに取り組んでいます。私たちは緊急事態宣言発令期間を避けて感染対策を十分講じながら、昨年も研修旅行を行いました。創業当初からいわゆる温泉での裸の付き合いを通じて、部署の垣根を超えた交流を育んでいます。営業担当者には負けず嫌いが多いですが、足を引っ張り合うことは一切なく、切磋琢磨し合って協力体制を築いています。ベテランや中堅、若手を問わず、社員の成長を日々実感しています」

取引先向け交流会を実施しビジネス創出を支援

神山代表は取引先や協力会社といった社外関係者との関係構築にも余念がない。同社は「第一水曜交流会」と銘打ったゴルフコンペを毎月開催しており、毎回40~50人程度のビジネスパートナーが参加している。参加者からは「ビジネスにつながった」と好評を博しており、リピート率が非常に高いという。

「コンペに参加したことで売り上げにつながったというお話を聞くと大変やりがいを感じます。私たちも仕入れ情報を取得するなど、多くのメリットを得ています。今後もこういったイベントを活用して、お客さまとウィンウィンの関係をつくりたいですね」

「いずれは社員同士の風通しが良く、取引先との関係も良好なアットホーム感溢れる不動産会社をつくりたい」と会社員時代から考えていた神山代表。例えば社員表彰一つ取っても、トップの判断だけではなく、全社員の投票で対象者を選出するなど全員参加型の経営を志向している。

「私たちは共存・共栄・共生の心を持って、社会や経済が繁栄するための貢献を追求しています。創業前の志が着々と形になりつつあるのがうれしいですね。社内浸透に注力してきたエリア戦略が好調にスタートしたこともあり、今期の業績は78億5千万円と前期比倍増を見込んでいます。おかげさまで海外における業者ネットワークの拡充も順調です。大変残念ながら海外へのビジネス視察が困難な状況は続きますが、社内外での信頼関係を強化しながら、まずは国内事業の足場を固めていきたいと考えています」

会社概要
設立 2003年8月
売上高 36億円(2021年4月期)
本社 東京都千代田区
従業員数 27人
事業内容 不動産の売買や賃貸仲介、管理、コンサルティング
https://www.j-tochi.co.jp/