生花に永遠の命と美しさを 両親が開発した特殊技術に女子学生のアイデア生かす―プレシャス
(プレシャス代表取締役 金丸未来(かなまる・みく)/画像=経済界)

「プロポーズの時のバラの花108本を枯らさずに残せたら」。そんな願いを形にするプレシャス。女子学生でもある金丸未来代表取締役は、両親が手掛けた技術を受け継ぎ、多くの人にその魅力を広めようと日々奮闘している。(経済界電子版より転載

 「この額縁に収まっているブーケは私が生まれた時(2001年)に加工されたもの。色合いが少しだけ変化していますが、美しさ、魅力は変わりません」

 そう話すプレシャスの金丸未来代表取締役は、21歳の学生実業家だ。福岡市中央区にある店舗兼事務所で、自身と同じ年月を経てもなおみずみずしい花々を愛しそうに見つめた。

 同社は「プレシャスフラワー加工」という特殊技術で生花を枯らさずに残し、額縁や透明なボックス、ボトルに入れてそのままの形で残すサービスを提供する。

 「プロポーズされた時のバラの花束や結婚式のブーケの注文が多いですが、誕生日やクリスマスプレゼントといった同性の友人や家族同士の交換もこれから増えると思います。事業拡大の可能性が十分あり楽しみです」

 特殊技術の開発は1997年、両親が手掛け始めた。試行錯誤を繰り返しながら可能な限り鮮度が高い状態で生花を残す技術を確立。「両親ともに仕事一筋で多忙だったので、祖母に育てられました」と振り返りながら、「家族が開発した秘伝の素晴らしい特殊技術を私が受け継がないと途絶えてしまうと考え、2020年4月に新会社の代表になりました」と説明する。

 両親は未来氏の事業家としての資質を感じ会社設立を強く後押しした。 「経営者としても特殊技術会得も未熟で、両親から指導を受けながら修行を続けています」と素直に語る。

 地元の福岡大学経済学部に通いながらアルバイトを複数掛け持ちし、フィナンシャル・プランナーの資格も取得。「さまざまなことに挑戦して、人間としての幅を広げ事業に生かしたい」と意欲的だ。コロナ禍で結婚式の数は減ったものの、愛情と美しさを形として残せるプレシャスフラワーの注文は増えているという。

 「人間でも皮膚の厚さが違い血液型も異なるように、同じ種類の花でもさまざまな個性があります。加工は容易ではありませんが他社が一朝一夕でまねできない技術には自信があります。今後の課題はインスタグラムといったSNSでどう広めるか。これは若い私の得意分野です」

 花々に負けない笑顔を見せた。


会社概要
設立 2020年4月
所在地 福岡県福岡市中央区
事業内容 プレシャスフラワーの加工
https://www.precious2000.co.jp