問題を起こす社員,対応方法
(写真=fizkes/Shutterstock.com)
當舎 緑
當舎 緑(とうしゃ・みどり)
社会保険労務士・行政書士・CFP®。阪神淡路大震災の経験から、法律やお金の大切さを実感し、開業後は、顧問先の会社の労働保険関係や社会保険関係の手続き、相談にのる傍ら、一般消費者向けのセミナーや執筆活動も精力的に行っている。著書は、「3級FP過去問題集」(金融ブックス)。「子どもにかけるお金の本」(主婦の友社)「もらい忘れ年金の受け取り方」(近代セールス社)など。

毎年10月ごろに改定される最低賃金が、2019年には1,000円を超える見込みだ。会社にとっては人件費が上がり続ける一方である。少しでも優秀な人材を採用しつつ、「人件費は無駄にしたくない」という気持ちは当然だ。しかしどこでも人材不足の時代において、現実はそううまくはいかない。そこで今回は社内で問題を起こしてしまった社員への対応を考えていきたい。

ささいな言葉がドツボにはまる

何らかの問題を起こしてしまう社員も少なからずいる。もちろん本人には「まったく悪い」「会社に迷惑がかかる」「申し訳ない」という意識は乏しいだろう。そして最初の採用面接などでは、問題社員だと見抜くことができたという話は聞いたことがない。ただし相手が悪いと思っても、最初の対応を間違えると問題が大きくなってしまうこともあるので注意が必要だ。

また社内で問題が起こり、複数人が絡んでいる場合、いったい誰が騒動の元なのか、上司が調べるべきことはたくさんある。ささいな言葉がパワハラやセクハラととられかねない時代ということをふまえたうえでの対応が賢明だ。ここでは厚生労働省が作成した資料から「言ってはいけない言葉」を挙げてみたい。